化学調味料は身体に悪いのか?

化学調味料??

今は、『うま味調味料』と呼ばれています。いわゆる、味の素やハイミーってやつの事です。
あるがん患者さんとお話ししている時に、『味の素は、身体に悪い。』って話しが出てきました。本当なのでしょうか?

『化学』って言葉

『化学』って言葉が悪いイメージを醸し出しているのでしょうか?自然由来ではない、化学物質を合成して使われた。ってイメージなのでしょうね。

大元は、NHKの料理番組で商品名である『味の素』や『ハイミー』って単語が使用できないために、代わりに『化学調味料』と言う言葉が使われた。と言う歴史があるようです。
それが当時の社会風俗の影響を受けて、『化学調味料』=『身体に、良くない物』と言うイメージがついた様です。

そのため、昭和30年代にある程度の年齢だった世代以上の世代や、その話しを聞いた世代の人を中心に、特に根拠は無いのだけれど、なんとなく悪いイメージを持ってしまっている。と言う人が出てきている様です。

味の素やハイミーって?

味の素やハイミーのパッケージを見ると、サトウキビが主な原料である事が書かれています。さらに、ホームページによれば、サトウキビの糖蜜や、キャッサバ芋(タピオカの原料)、トウモロコシのでんぷんが使用されている。とされています。
この様な原材料を、発酵させた上で生成した物が、味の素やハイミーの原料と言う事です。

発酵と言う事は、味噌や醤油と同様な加工法が使用されている。と言う意味です。微生物の力を借りて様々な変化を得る加工法の事ですね。
その上で、グルタミン酸ナトリウム, イノシン酸ナトリウム, グアニル酸ナトリウムなどの旨味成分を抽出して精製した物を、絶妙に配合した調味料って事ですね。

調味料ではあませんが、カルピスやヤクルトなど、牛乳を加工した飲料が『身体に良くない。』と言われてきた歴史にも、なんとなく似ている物があるな。と感じました。

プロの料理人は普通に使っている

僕が、『味の素は、身体に悪い。』って話しを聞いた時に、違和感を感じた理由は、うまみ調味料ってプロ料理人の現場では普通に使われている。と言う事実を知っているからでした。

個人的な知り合いに、プロの料理人が何人かいます。その人達から教わったレシピには、ごく普通に『味の素』と言う単語が出てきます。実際に、商売として提供されている料理にもうま味調味料が使われる事が多いそうです。

そう言った料理を食べて、体調不良を起こした。と言う話しは聞いた事がありません。そもそも、体調不良を起こす可能性がある調味料が、長年販売されているのか?と言う事を考えても不思議な気がしてくるでしょう。
ここからも、『化学』と言う言葉が、独り歩きをしているのでは無いか?と思えて来ます。

化学調味料は身体に悪いのか?

『化学調味料』を『うま味調味料』と読み替え、いわゆる『うま味調味料』の原材料と、加工法を理解できている現代人にとっては、この疑問自体ぐもんである事がわかります。
『うま味調味料』が身体の負担になると言うことはありません。科学的にも証明されているので大丈夫です。

もちろん、使い過ぎなければ。ですけどね。

添加物との関係

もう1つ抑えて置かないとならない大切な話しは添加物です。添加物の事を詳しく話しはじめると大変な事になるので、ここでは詳しく述べるのは避けることにします。

『化学』と言う言葉に悪いイメージを持ってしまうのは、主に添加物の存在があるからだと思えます。化学的に合成された物質で構成されていたり、添加されていると言う言葉を聞くと、添加物の様な物質が入っているのでは無いか?と言うイメージを持ってしまう事が『なんとなく危ない』と思う要因になっているのだと思います。

丁度、昭和30年前後は身体に有害な添加物がいろいろと出てきた時期と重なります。それが社会問題になりましたし、僕らも『必要なのは分かるのだけど、あまり良いイメージが無いな。』と思えているのだと思います。

うまみ調味料だけをとって言えば、保存料などの添加物は含まれていない様です。関連する項目としては、Q&Aに『塩や砂糖のように長期間品質が変わらないため賞味期間は設定しておりません。』と書かれています。
そのため、保存料などの添加物は使用していない。と言う事なのでしょう。

もちろん、うま味調味料以外の食品や、調味料を使用する上で、添加物を気にする事は悪い事ではないし、必要な事だとも思えます。
同時に『現実に避ける事は無理がある。』とも思えます。

安全性と簡便性のトレードオフ

ここからが、この話しを取り上げた理由になります。理由と言うか『現実的に考えると、どう感じる?』って言う話しです。

うま味調味料を使用したも、安全性には問題は無いのだ。と言う事を大前提とした上での話しですが、『安全性と簡便性のトレードオフ』って大切な要素だと考えています。

理想と現実

どんなに安全な食材であっても、そればかり食べていると身体にとっては良い事は無い事は誰にでも分かります。栄養や、色合いのバランスをとった食事を摂ることが健康的な食事の基本です。
うま味調味料も、過剰に摂取してしまうと身体に負担は係るでしょうが、適度に使用する程度であれば、負担が係ると考える事は合理的では無いと考えて良いでしょう。これは、砂糖や塩と言った加工度が低い調味料であったとしても、過剰摂取は身体に負担が係る理由に似ています。

毎食の様に、自然な材料から出汁を取り調理する事ができるのであれば、より安全な食べ物を食べる事ができるのかも知れません。
しかし、それを毎日, 毎食行う事は現実的な話しでしょうか?経済的にも時間的にも少し無理がある様に思えます。

要するに、理想を追うことが、必ずしも正しい選択肢とは言えない。って事です。

可能な範囲で、安全性を担保しつつ、経済的にも、時間的にも現実的な調理法を選択する必要があります。それが、ここで言うところの『安全性と簡便性のトレードオフ』です。

うま味調味料の原材料は、サトウキビを中心とした自然由来な食材で、味噌や醤油と同様に発酵の力を用いて加工それた物です。
味噌や醤油を上手に使用する様に、うま味調味料を上手に使用する事で、味わい豊かで美味しく感じられる様な料理を作る事ができます。これは、可能な範囲での安全性を担保しつつ、経済的にも、時間的にも現実的な手法を用いた調理方法と、評価して良いような気がします。

ここでは、うま味調味料の事だけを取り上げていますが、他の食材や調味料についても、同様な事が言えます。
可能な範囲で、安全性を確保しつつ、経済的にも、時間的にも現実的で無いと、実生活に取り入れる事はできないと言う事です。

プロの料理人が、うま味調味料を使用するのは、その様な理由からだと思えます。

健康的な食事って?

健康的な食事と言うのは、栄養素のバランスや、色合いのバランスが取れている食事の事を指すのだと思います。食べる人の体調や、栄養を考えた上で、より美味しく、より楽しい食事を摂る事ができる事が、より健康に結びつく様に思えます。

その調理の過程で、様々な調味料が使われます。その中に、うま味調味料が入る事をあまり宜しくないと思う方が居られるのは致し方が無い事だと思います。
うま味調味料を使用しなくても、十分な旨味を感じられる様に調理ができるのであれば、それはそれで良いのだと思います。しかし、うま味調味料を上手に使用し、より食べやすい食事を作る事ができるのであれば、意識的にうま味調味料を排除する必要性は無い様にも思います。

大切な事は、使用する調味料の種類なのではなくて、バランスの良い食事を、美味しく食べる事ができる。と言う事の方だと思います。

何事も、過剰になるのは要注意

この話しの本質は、なにも『うま味調味料』をどう感じるのか?と言う話しでは無い様な気がしています。

理想を追い求めすぎるために、過剰になってしまっているのでは無いか?

って疑問を感じました。これって、自分自身の中から、ストレスになる様な要因を作り出しているだけ。の様にも感じられます。

食事に対してだけではなく、何事も理想を求める事が、行き過ぎてしまうとストレスにつながってしまいます。ストレスと言うのは、精神的にも肉体的にも僕らを追い詰めて行ってしまいます。
生きていく上で、ストレスを感じずに過ごせる人がいるとは思えませんが、自らストレスの火種を作り出さなくても良い様にも思えます。

理想を持つ事自体は、否定的になる必要は無いとは思うのですが、それが過剰になってしまうと、生活し辛くなってしまいます。

うま味調味料の話しであれば、現実的な範囲で、より美味しい物を食べる事ができたほうが、身体にとってはプラスになると思えるのにな・・・  って事です。
もちろん、うまみ調味料を使用する事自体が、その人のストレスになるのではあれば、意識的に使用しないと言う選択は正しいと思えるのですが、そこまででは無いのであれば、少し使って見るのは悪い事では無い様に思えます。

年代的な問題や、その人の心情の問題も絡むので、余り強く言う様な話しではありませんが、考え方を少し柔軟にするだけで、ストレスを回避する事が可能になると言う事例は多数ある様にも思えています。

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